剛柔流空手と武備志(上本町道場 田中文雄)

沖縄に伝わった『武備志』である。

中国明代の茅元儀による兵法書の武備志と同名であるが全く別物です。沖縄の武備志は作者不詳であるが白鶴拳の由来が記載されているところから白鶴拳の伝書と思われる。拳聖宮城長順先生が中国福建省から持ち帰ったのではないか?と言う説もあるが、そうではないと言う諸説もあり由来は定かでない。

しかしながら私達大阪支部の門下生は武備志の知識だけは必ず持っていなければならない。

なぜならば、沖縄剛柔流の命名の由来となった「拳法之大要八句」にある法剛柔呑吐や、閉手形転掌の元になった六機手や、武人像(九天風火院三田都元帥)が掲載されており私達には興味深い古書である。四十八手の絵図には剛柔流の形に含まれている技ではないかと思われる技法の絵図が散見されます。

私が所有しているのはその模写本のコピーで、順道館時代に恩師(故)宮里栄一先生から直接頂いた物です。原本は45年程前に宮里栄一先生の案内で首里の博物館で見ましたが、現在は何処に保管されているか分かりません。

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